大岡昇平さん原作「連続ドラマW 事件」キャストやあらすじ・見所を紹介(ネタバレなし)

裁判や検察官が変われば結果が変わる

裁判も、もう一つの事件だ

この記事では、椎名桔平さん主演「連続ドラマW 事件」について綴ります。

1961年に生まれた不朽の推理小説が、60年以上の時を越えて令和ドラマとして復活。

事件を取り巻く状況が目まぐるしく変わる、WOWOWならではの骨太な裁判ドラマです。

法廷・裁判ドラマは数あれど、本作は一味違う!

では最初に、概要について見ていきましょう。

昭和の名作「事件」とは?

本ドラマは、大岡昇平さんの推理小説が原作。

1961年より「朝日新聞」にて連載された後、1977年に小説が発行されました。

原作「事件」は、これまで昭和から平成にかけてそれぞれの時代でテレビドラマ化・映画化されています。

それだけの名作、ということなのでしょう。

そして2023年8月より、WOWOW「連続ドラマW」として放送されることとなりました。

したがって「連続ドラマW 事件」では、現代を反映した設定が随所に見られます。

全4話構成となっています。

「連続ドラマW 事件」のあらすじ(さわりのみ)

「高橋・坪田法律事務所」に所属する弁護士・菊池は元裁判官。

5年前のある事件がきっかけで刑事事件は担当しないと決めていた。(その代わり他の仕事は何でもやる)

そんな菊池のもとに、事務所代表で同僚でもある高橋が、ある殺人事件の弁護を持ちかけてくる。

松野市という場所で起こった刺殺事件。

殺人事件の容疑者である宏が、婚約者の妹・葉津子を刺殺し遺棄した容疑がかけられている。

容疑は「殺人」と「死体遺棄」。そして宏自身も容疑を認めているという。

「俺は法廷には立たない」と頑なに拒む菊池に対し、「お前にしか頼めない」と言う高橋。

結局、1日だけ接見に行くことを渋々承諾する菊池だった。

最初、宏は菊池に対して「どうなってもいい」と心を開かない。

しかし徐々に心を開き、「助けて欲しい」と口にする宏。

宏を助けるために、また自身の過去と向き合うために、菊池は弁護を決意する。

被疑者の自白があるということで、当初は刑の重さがどれほどになるかが焦点となる予想だった(量刑裁判)。

しかし菊池は、裁判の冒頭陳述で、宏の「無罪」を主張するのだった。

「連続ドラマW 事件」のキャスト

本ドラマの主人公・菊池を演じるのは椎名桔平さん。

殺人事件の被告人・宏を演じるのは望月歩さん。

事件の被害者・葉津子を演じるのは北香那さん。

その他の登場人物を、


入山法子さん(検察・岡部)
高橋侃さん(宮内)
中村シユンさん(大村)
仁村紗和さん(桜井)
秋田汐梨さん(坂井佳江)
いしのようこ(坂井すみ江)
ふせえりさん(坪田)
貴島明日香さん(大崎)
高嶋政宏さん(高橋)
永島敏行さん(裁判官・谷本)
堀部圭亮さん(上田)

といったキャストが演じています。

今度は弁護士を演じる椎名桔平さん

椎名桔平さんは、本作で連続ドラマW主演4作目。

メガバンク最終決戦」では凄腕ディーラーを、「不発弾」では金融コンサルタントを、

神の手」では患者思いの医者を演じています。

そして本ドラマでは、かつて裁判官でありながら、ある事件がきっかけで法廷と距離を置く弁護士を演じました。

重厚感と存在感がある。やっぱりかっこいいですね!

「椎名節」というべきか、独特の言い回しやセリフを今作でもじっくり堪能できます。

正義の役か、はたまたダークな悪役か、どちらの方が似合うんでしょうか。

たいへんに甲乙つけがたい。

「高橋・坪田法律事務所」のやりとりが意外と良い!

これは個人的にですけど、菊池が所属する「高橋・坪田法律事務所」の雰囲気が好きです!

タバコがやめられない・お酒大好きな高橋(高嶋政宏さん)はいかにも昭和気質だし、坪田(ふせえりさん)と大崎(貴島明日香さん)の掛け合いも良い味出しています。

特にふせえりさんの存在感が、緊張のシーンが続く物語の良い緩衝材になっているのかなと。

皆で宅飲みするシーンもおすすめ!ぜひチェックしてみてください。

他の裁判ドラマと一味違う!「連続ドラマW 事件」の見所

法廷・裁判はいわば、ドラマの「定番」テーマ。

地上波にも数多くの法廷・裁判ドラマが存在しており、枚挙にいとまがありません。

しかし、今作「事件」は他の裁判ドラマと一味違います!

ここから、見所をいくつご紹介します。

①実力派キャストの緊迫感ある攻防

何と言っても実力派キャストの緊迫感ある演技が、今作を見応え十分なドラマにしているのは間違いありません。

特に弁護士の菊池と、検察官・岡部の戦いは必見!

(つまり椎名桔平さんと入山法子さんの戦い)

検察のエースである岡部に対し、菊池も真っ向から対抗し、判決の行方は最後まで分かりません。

入山法子さん演じる岡部は検察のエース。どこか怖さがあります。

基本的に淡々としていながら、時折冷たい言い方を見せたりとか。

もう迫力満点!

これだけ裁判という空間を堪能できる作品は少ないのではないでしょうか。

②リアルに描かれた裁判シーン

リアルに描かれた法廷・裁判シーンも見逃せないポイントです。

専門家の監修があるのは当たり前なのかもしれませんが、「左陪審・右陪審」「公判前整理手続き」なども丁寧に描かれます。

ですが裁判シーンが続き難しい用語が多く出ても、不思議と全く退屈しません。

WOWOWオンデマンドで、「事件」を監修した弁護士先生の解説を視聴したのですが、こちらも大変興味深いです。

それはそうと、今度時間があったら裁判の傍聴なるものに行ってみようかな。

裁判員裁判の様子

本ドラマの原作が発行された当時と大きく異なるのが「裁判員裁判」ではないでしょうか。

ご存知のように、裁判員裁判とは一般の人が裁判に参加する制度です。2009年から施行されました。

本ドラマでは、裁判員の様子もリアルに描かれています。

証言一つで被告人の印象がガラリと変わるのも「そりゃそうだ」ですし、一人の人生がかかっているわけですから責任を感じるのも無理はありません。

そんな裁判員たちを優しくサポートする裁判官達のシーンも印象的です。

裁判員裁判が行われるのは、殺人や無期懲役などの刑事事件。

「もし自分が、殺人事件の裁判員をやることになったら...」と想像しながら観るのも面白いでしょう。

ちなみに、「連続ドラマW 坂の途中の家」という作品でも、裁判員裁判が詳しく描かれています。

こちらも大変おすすめ!ぜひ視聴してみてください。

現場検証シーン

最終話で、裁判官・検察官・弁護士・裁判員による「現場検証」が登場します。

事件が起こった現場で、事件の様子を再現するというもの。

ドラマでは既に一度現場検証は行われていますが、菊池の申請により再度事件現場を訪れるのでした。

このシーンは大変興味深いです!他の法廷・裁判ドラマでは描かれる機会がほとんどないのかなと。
(「職権を発動します」のドラマでは毎回描かれていましたがw)

実際の裁判員裁判でも、こういった現場検証は珍しいそうです。

③先が読めない!予想できない結末

登場人物たちと同じで、証言一つで被告に対する印象は変わります。

事件の真実はどれで、では一体誰が犯人なのか。最終話まで先が読めませんし、結末が予想できません。

そして、裁判の末に明らかになった事件の真相は驚くべきものでした。

決してワチャワチャしなければ、派手な立ち回りもない。

それなのに、この満腹感。つまりあれです、シンプルにドラマとして上質です!

裁判はもう一つの事件!骨太な法廷ドラマを視聴あれ

最後に出てくるセリフですが、「裁判はもう一つの事件」です。

ドラマを観終わってその意味が分かりました。

弁護士や検察官が違えば、結末は全く違ったものになる。

それはもう「事件」そのものだと。

今回は「連続ドラマW 事件」について綴りました。

WOWOWならではの骨太な良作です。

間違いなく、観て損はしません!これがドラマでしょと。

こちらの記事では、「連続ドラマW」のおすすめ作品を紹介しています。

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